6年一貫共創型探究カリキュラム

社会において新たな価値と知の活力を創出する科学技術イノベーターを輩出するため、20年間培ってきた6年一貫共創型探究カリキュラムを「総合知」育成という枠組みで捉え直し、探究と教科領域の両面で自然科学リテラシーとリベラルアーツを育みながら、「共創力」と「飛躍知」を備えた人材の育成を目指します。

探究入門(1年)

文章表現、データの整理、プレゼンテーション、データサイエンスの基礎等、6年間の探究活動に必要となる基本スキルの習得を目指します。

 

探究基礎Ⅰ(2年)

1つの課題にさまざまな視点を取り入れ、グループによる探究活動を実施します。地域(奈良)の歴史や文化、地理的特性、自然環境等、地域社会の具体的な事象を素材としたテーマを設定し、グループでの情報共有や意見交換、役割分担を通じて複数の視点から発想・考察する力を養います。

探究基礎Ⅱ(3年)

素材の対象を地域から拡張し、自然科学と人文・社会科学の特性に応じた課題設定や探究手法を習得します。生徒はグループに分かれ、自然科学と人文・社会科学分野に関する講座を順番に受講します。本校教員が担当する講座の他に産学連携講座も開講します。長期的な協力と協働により問題解決を図るために必要な「共創力」を育み、抽象的・普遍的な社会の見方を学ぶことで課題認識力を育成します。

基盤探究Ⅰ(4年)

すべての生徒が自然科学系もしくは人文・社会科学系の研究テーマを各自で設定し、活動を進めます。研究プロセス全体の体験を通して、科学的な手法(計画,実施,データ収集,分析,結果の解釈)を習得し、自己調整力の獲得を目指します。中間発表会やポスター発表会等の発表の機会を設け、他者との意見交換やディスカッションを通して視点・手法・発想の飛躍を促し、「飛躍知」を育みます。

 

基盤探究Ⅱ(5年)

以下の4類型から1つを選択し,各類型に応じた探究活動に取り組みます。

①PICASO類型

本校と奈良女子大学が協働して開発したカリキュラムに基づき、知識やリテラシーの習得とともに、「総合知」につながる資質・能力を育てるために必要な文理統合的視点と高度な専門性を身につけます。前半は、奈良女子大学の様々な分野の教員数名によるリレー形式の講義を受け、探究のプロセスについて学びます。後半では個人の研究テーマを設定し、専門の大学教員指導のもと活動に取り組み、その成果を発表します。

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②科学探究類型

文理の枠を超え、自らの興味・関心に基づいてテーマを設定します。特定の分野や視点に捉われず発想・考察する力を獲得します。適宜、大学教員や研究者の協力を得ることで、探究課題の学術的意義を認識し、社会的意義を見出すことを目指します。すべての生徒が研究成果を論文にまとめるほか、ポスター発表もしくはスライド形式の口頭発表による成果報告を行います。

③社会貢献類型

自らの興味・関心や社会的な課題に基づいてテーマを設定します。特定の分野や視点に捉われず発想・考察する力や、社会との共創、社会貢献の視点から問題解決を図る力を習得します。月に1回の報告会を実施するほか、中間発表を行います。

④コロキウム類型

多様な生徒たちが文理の枠を超えて集まり、実習やディスカッション、フィールドワークを通してリベラルアーツを涵養し、知の活力を生みだすことを目指します。従来の教科の枠組みに捉われない様々なテーマの講座を開講し、生徒は興味・関心に基づき自由に選択します。教員が担当する講座の他に,大学・企業との連携講座も開講します。

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基盤探究Ⅲ(6年)

基盤探究Ⅱと同様に、4類型から1つを選択して取り組みます。5年生までの探究活動をさらに深化・発展させ、多様な知が集うことで「総合知」の育成を図ります。